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総会屋
総会屋とは株主総会において株主としての地位を利用して不当な利益を得ようとする者をいう。会社から利益を株主総会を短時間で終わらせる調整・根回し等に努める与党総会屋と、株主総会の妨害を予告して会社から利益を得ようとし、得られない場合には株主総会を妨害しようと野党総会屋に分類される。総会屋の存在は、株主の権利行使の妨げとなることが禁止(会社法970条、旧商法第294条ノ2)などに総会屋対策がなされている。株主の意見はかき消され、総会は1時間以内に終わることが多い。この様な総会は株主も株価の変動差益にしか興味を持たないため起こり得る日本独特のものであるが、株主総会の本来の意義からは大きく逸脱し形骸化しており問題視されている。この総会屋という呼称は、法律用語でも経済用語でもなく、古くから使われている通俗語です。総会屋とは何かということですが、その意義を株主総会との関連において理解されており、「株主総会に関連して活動し、企業から不正な利益を得ている者」を指しています。ちなみに、裁判例の中で総会屋の意義について触れているものを挙げてみますと、「総会屋とは、株主として株主総会に出席資格を有することを利用し、総会の議事進行に関し、会社が金をくれれば会社に協力し、会社が金をくれなければ会社を攻撃するという行動に出ることにより、会社から株主配当金以外の金員を収得している者をいう。」、「総会屋とは、諸会社の若干の株式を所有して、その会社の依頼に応じて、職業的にその会社の株主総会の議事進行係を勤め、車馬債等の名義で金品を受領するものをいうが、そのほか諸会社から金品等何らかの利益を得る目的で株主総会に臨んで株主たる地位を濫用して、会社幹部の営業上の失敗ないし手落ちを攻撃し、はては会社幹部の個人攻撃までして、議場を混乱させて議事の進行を妨害し、自己の存在をその会社に認識させ、威迫を用いてその会社から金品を獲得する類の者、いわゆる『総会荒し』を総会屋という場合がある。」等があります。諸外国には、こうした総会屋のような存在はないと言われています。
我が国に総会屋が出現したのはいつ頃か、はっきりしたことは総会屋と思われる者の不法な活動状況が報ぜられています。総会屋が株主総会の運営に関連しつつ、生成発展している経緯から推して、それ以前、すなわち我が国の株式会社の歴史とともに出現してきたものと考えられます。戦前戦中は、当時のいわゆる羽織浪人といわれた多くの右翼団体の政客、財界から金を引き出していましたが、これら右翼の中からも総会屋と同じような行動に出る者も現れる等、右翼と総会屋が深く結び付いていた時期もあったようです。我が国の経済復興とその発展とに伴い、総会屋の活動も活発化してきたわけですが、昭和40年代に入ると、多角化を暴力団が総会屋稼業に積極的に進出するようになり、総会屋と関係が深まりました。こうしたことから、総会屋の世界も暴力団の影響力が極めて顕著になっています。戦後も昭和50年代初頭には、総会屋の数は5千数百名にも達し、株主総会を形骸化させ、我が国の経済活動に影響を与えるようになりました。それを契機として、総会屋との関係をたち切る動きも強まり、総会屋の数もひと頃より減少し、現在では、千数百名ともいわれていますが、総会屋と水面下でのゆ着は依然として根強いものがようです。総会屋がこのようにのさばるのでしょうか。総会屋対策も必然的に事なかれ主義的穏便主義となりがちとなります。企業幹部が総会屋を株主総会の運営以外の面で積極的に利用しようとする場合もあるとすれば、論外のことであります。総会屋をのさばらせる2つ目の要因として、株主総会の運営上の問題が指摘されています。このような総会運営に不馴れであること。株主総会制度自体が、総会屋等の悪質ないやがらせ等に対し、十分な対抗手段を備えていないこと。こうしたことが、総会屋の付け目となり、企業側も勢い総会屋の力を借りて株主総会をスムーズに終わらせようと画策することになるわけです。
ところで、一口に総会屋といっても、いろいろなタイプがあります。こうした総会屋をその活動形態から分類してみますと、次のようになります。総会の受付等でその会社の幹事総会屋から祝儀を貰えば、そのまま帰る者も多いといわれています。それが狙い目で、総会屋としては初歩的な手口であるといわれています。総会屋を稼業として行くために、手口を売出しの手段としているわけです。総会屋としての経験と実力を備え、総会屋としては相当上位に連中です。総会屋の多くは、こうした新聞、雑誌等を出版しているようです。総会が紛糾した場合に仲に入って妥協案を出し、総会を無事に進行させ、謝礼名目の金品を得る連中です。派閥や、株の買占屋等の手先となって総会に乗り込み、企業側を執拗に攻撃追求することによって、依頼者から謝礼を貰う連中です。
防衛屋ー総会で企業側に攻撃をかけてくる連中に対して、依頼を受け、総会を守る立場をとる連中で、相当の人数を揃えて総会に出席することもあります。総会屋にもいろいろなタイプがありますが、彼らは常に1つのタイプを堅持しているわけではありません。屋が進行屋に進行屋が屋に変身することは日常茶飯事であるといわれています。総会屋の世界は大物総会屋といわれるまでには、時間がかかるといわれています。